エアコンのクリーニングはなぜ必要か? その2 -エアコンのフィルターや内部に付く埃について考える-

○部屋の中の埃について

部屋の中に光がさすと埃が浮遊しているのがよくわかると思いますが何処に居ようと埃は出てきます。
部屋に浮遊している物も様々な物がありまして、埃と思われるものは「綿ぼこり(繊維)」・「土埃(土・砂など)」・「食物(食べ溢しのカスなど)」・「毛(人毛や動物の毛)や剥がれ落ちた皮膚」・「紙片(紙の繊維)」などがあり、埃以外では「花粉」・「ダニ(死骸等も含む)」・「カビなどの胞子」・「微生物」・「タバコの煙」・「排気ガスや工場などの煙」などなど目に見える物から小さくて見えない物など様々な物があり、単なるゴミの様なものから有害な物、そしてアレルギーを引き起こす原因になるものまで色々あります。
さて、部屋の空気を循環させて部屋を涼しくしたり、また温めてもくれるエアコンですがこの埃たちによって十分に機能を発揮できなくなる事があるので無視は出来ません。
故障の間接的な原因になる要素を含んでいますのでなるべくわかりやすく説明したいと思います。

フィルター掃除

 

○エアコンのフィルターも進化しているのだけど・・・

エアコンの室内機。部屋の空気を吸い込む場所の一番初めの所についているのがみなさんご存知のフィルターです。
網目のようになっていて埃などをエアコンの内部に入れないようにするものですが、なぜ内部に埃などを入れたらいけないかと言えば、

  • 冷房・暖房の効きが悪くなる。
  • 送風が弱くなる。
  • 可動部分が動かなくなる。

エアコンとしての役目を果たせなくなりますね。
結構重要な部品の1つなのですよ。
さて、そのフィルターですが地味にですが進化していて網目のラインも細く穴も小さくなって尚且つ風も通しやすくなっています。
フィルターがより細かい埃などをブロック出来たとしても限度があり、さらに細かい埃は内部に入ります。その殆どはそのまま送風口から出ていきますがある一定の割合で内部に付着します。
積もり積もればなんとやらで積滞していくわけですがみなさんこう思いませんか?
「さらに目の細かいフィルターにしたり、空気清浄器みたいなフィルターを付ければ解決するのでは?」
埃なんて入らない構造にしてしまえばいいのですがなかなかそうはいかないんですよね。
風の抵抗を受ければ受けるほど送風時に音が大きくなります。またフィルターの掃除と交換の頻度が極端に上がります。エアコンの内部の冷たい空気や温かい空気の排出が困難になります。
フィルターによって風の流れを制限してしまうので開発するメーカーとしても結構ジレンマに感じる所かもしれません。
「エアコンのフィルターは大きな埃だけをとるもの」
と認識して、ある一定の期間ごとには内部のクリーニングを考えておくことの方が良いと思います。
 

○内部に入った埃はどうなるの?

上記にも書きましたが細かい埃は内部に入ってもそのまま通過して外に排出したり、熱交換器の所に付着しても冷房時に熱交換器に付いた水滴と一緒に外にドレンホースを通って排出されます。
ではどの様な細かい埃が内部に付着しやすいかと言うと、タバコの煙に含まれているヤニや油の成分の含まれている物など粘着質な物がきっかけとなって張り付いていき、他の細かい埃も付いていくと言った形になります
この様にしてついていく埃なら1年や2年ではそこまで気になる様な事は無いと思いますが徐々に体積していきますので気づいた時には「あれ?エアコンの中に埃が溜まっている」と言う風になります。
これは内部に埃が付く原因の一つにしかすぎません。エアコンの修理に行って
「エアコンの中に埃が溜まってますよ。」
と言うとお客様から時々言われるのが、
「フィルターは定期的に掃除しているのになんで?」
という答えが返ってきました。
まぁ「エアコンのフィルターはコマメに掃除しましょう。」
と説明書に書かれていて、ちゃんとやっておけば問題無いと思いますよね。
もしこの記事を見られた方はたまにはフィルターの掃除をする際にエアコンの中もちょっと覗いてみると良いと思います。